生粋の月島生まれ月島育ちの四代目ご主人・柴田英和さん(以下柴田さん)は、高校卒業後すぐに都内の和菓子屋さんにて修行、3年程の修行を経て古埜木堂さんへ入りました。
~ キュンと甘酸っぱい杏子+あんこは月島の味? ~
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四代目・柴田英和さん尚美さんご夫妻)
生粋の月島生まれ月島育ちの四代目ご主人・柴田英和さん(以下柴田さん)は、高校卒業後すぐに都内の和菓子屋さんにて修行、3年程の修行を経て古埜木堂さんへ入りました。
遠くを見つめながら、楽しそうにお話をしてくださった柴田さん。あの辺にこのお店があって、こっちにはこのお店があってと、地元民ならではの”古くて新鮮”な情報が泉のように湧き上がります。
45年前の町並み
関東大震災後は一時街の大半が焼失したものの、工業地帯ということもあり早々に復興を遂げ、震災前以上の賑わいへと発展。戦時の銀座や有楽町への空襲の際にも、聖路加国際大学病院の付近ということもあってか空襲の被害がほとんどなかったことから、独自の町文化が残ったもよう。
にこやかに語る柴田さんと、奥様の尚美さん。
子供の日には、近隣の教育施設等へ柏餅を作ったり、行事ごとにお菓子を納めていらっしゃるとのこと。大きさも勿論、子供たちの口に合うサイズにして。その温もり溢れる味わいがバトンリレーのように紡がれていき、ランドセルを背負っていた子供たちが親となり、その歴史がまた繰り返されていく。
月島饅頭といちご餅
あくまで古埜木堂さんらしい芯を通したまま、変化していく街や人々と向き合いながらお菓子とも向き合う。街の和菓子屋さんとして長年培われてきた気質は、こういったところに現れているのかもしれません。
ノスタルジア。今は無き町の面影や、理想とは異なるベクトルへ変貌を遂げる街並みに思いを馳せた時、寂しさや悲しさ、もう戻れないという懐古の念を抱くこともあるでしょう。思い出は美化されていき、嫌だったはずの思い出も回想に浸るスパイスに。
けれども、古埜木堂さんは前を見据えるだけでも過去を振り返るだけでもなく、「今」の月島の町並みに寄り添い、住まう人や観光客の方と向き合い、その魅力に合わせて自身も時を重ねていこうという気概を感じられました。
今年二十歳になった一人娘のお嬢様は、今のところまだ和菓子屋さんには興味が向いていないとのこと。ですが、
ちょっとレトロな外観の街の和菓子屋さん。ぜひ一度、ふらりと立ち寄ってみてくださいね。古くて新しい、懐かしさに出会えるかも?
間もなく迎える100周年も、楽しみです。
ちなみに、今ではもんじゃ屋さんの定番メニューとなった「あんこ巻き」。(薄い生地にあんこや杏子を巻いて食べるデザート感覚のメニュー)
柴田さん曰く海鮮系のもんじゃ焼きよりも浸透は早かったのではないか、とのこと。狭い街だったのでどこかで成功すると周りがこぞって真似をはじめるのだとか。
あんずとあんこ。月島とは切っても切れない関係ですね。
古埜木堂
東京都中央区月島1-6-12
03-3531-1062
9時30分~17時
定休日 日曜日(※お盆期間など変動有)
東京メトロ有楽町線・都営大江戸線「月島」駅7or8出口から徒歩2分
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