10月19日に「ナウマンゾウの化石・浜町標本プロジェクト」の第二回の勉強会が開催されました。中央区観光協会事務局長の斎藤裕文さんが日本橋浜町エリアの魅力や観光資源としてのナウマンゾウの活用について語りました。
~ 江戸東京博物館は来年3月末で一時休館。一筋の光明か? ~
10月19日に「ナウマンゾウの化石・浜町標本プロジェクト」の第二回の勉強会が開催されました。中央区観光協会事務局長の斎藤裕文さんが日本橋浜町エリアの魅力や観光資源としてのナウマンゾウの活用について語りました。
勉強会ということもあり少し固めの内容で絵面もあまり変化がなかったので、今回のレポートはお蔵入りかなと思っていた時に朗報が。
江戸東京博物館にナウマンゾウ(の標本)が展示されている!
こんな連絡を受けたのは11月の半ば。江戸東京博物館で12月5日まで開催されている企画展「ひきつがれる都市の記憶―江戸東京3万年史」に浜町標本が展示されているとのこと。
プロジェクトメンバーが見学に行くということで中央区民マガジンも同行し、いざ両国へ。
そびえ立つ個性的な外観。小学生か中学生の時に行った気もしますがほとんど記憶にありません。いつか行かなきゃと思いつつ後回しになっていました。東京タワーとかも行かないもんね。
見学メンバーで記念撮影
実際の江戸東京博物館は記憶の中の何倍も巨大でした。公営でこんな贅沢な空間の使い方をした建築はもう不可能なんじゃないでしょうか。本当に個性的な建造物です。
館内では江戸時代の日本橋がお出迎え。長さは半分にカットされてますがそれ以外はそのまま。テンションあがります。もっとアーチが強いイメージがありましたが思いのほか平らでした。尚、日本橋が現在の石造りになったのは1911年(明治44年)からです。
今回展示されているのは「ひきつがれる都市の記憶―江戸東京3万年史」という企画展。ナウマンゾウの下あごの化石(のレプリカ)が一番最初にデンと鎮座しています。
デン!
ここで衝撃的な事実が文芸員さんから。この化石、実は日ごろから常設エリアに展示されているそうで、企画展にともないこのエリアに移設してきたとのこと。
この事実を誰も把握していないところが浜町標本の悲しいところ。本当にこのナウマンゾウの件に関しては今まで中央区は蚊帳の外だったのです。
デデン!
歯の部分がピカピカになのは、常設展では手で触れられるように展示しているため、皆さんが撫でていくからだそうです。今回はケース内なのでスベスベできませんでした。
既知の情報も含め文芸員さんの解説から主な点を抜粋。
そして、今回ゲットした最大の情報が
江戸東京博物館は改修のため来年4月から3年程度休館する!
残念ですが…非常に残念ですが、化石、借りれるんじゃね??
浜町での展示は非現実的ですが、ちょうど来年に「本の森ちゅうおう」がオープンの予定。タイムドーム明石という文化財が集まる場所もありますし。
浜町標本返還の第一歩としては非常に良い目標なのではないでしょうか?
この日参加したかみや俊宏区議も先日の一般質問で区長から
「「本の森ちゅうおう」において、標本の写真などをデジタル情報としてアーカイブし、郷土資料館での展示・解説や関連する図書の紹介を行うほか、生涯学習事業への活用を考えていく。」との回答を得ています。
ぜひとも区は化石のレンタルに積極的に動いていただきたいものです。実現可能な目標が現れたということでプロジェクトメンバーも嬉しそうでした。
「ナウマンゾウの化石・浜町標本プロジェクト」、着実に前進しています!
12月5日まで企画展。その後は常設展で見学できます。
江戸東京博物館、予想をはるかに超えた楽しさです。ナウマンゾウとは関係なく来年春の閉館までに見学することをお勧めします。常設展だけなら大人でも600円でリーズナブル。歴史や民俗・風俗に興味がある方は一日楽しめるはずです!
ナウマンゾウプロジェクトの軌跡
地域企業・団体に協賛いただいてます
山下信治 (編集長)
中央区民マガジン編集長。その割に中央区に住み始めて10年程度の新参者。BABYMETALとコリドラスが心の拠り所。東京都板橋区出身。