丸島さんが古いアルバムを見せてくれました。先ほどから腕に抱えていた黄色いものはアルバムだったようです。
~ なぜ潰れない!?月島を支えてきた文房具店の秘密(読者プレゼントあり) ~
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丸島さんが古いアルバムを見せてくれました。先ほどから腕に抱えていた黄色いものはアルバムだったようです。
真ん中に見えるのが、恐らく創業当初1962年頃のナナ文具の外観。この頃は「ナナ文具」ではなく「nana文具」です。しかも文字フォントがお洒落。当時の外壁は恐らく黄色では無かったとのこと。
当時の店内の様子、働く女性の姿、なんて素敵な写真の数々…。
丸島さんは1993年にお店の上のご実家で生まれ、月島で育ったのだそう。詳しくお店の歴史を伺いました。
丸島「最初は私の曾祖父が築地で魚の仲卸し・いわゆる魚河岸の商売をしていました。この場所に家があり、ここから築地に通っていました。その姿を見ていた祖父が、築地にも近い月島、これからいくつか学校が建つ予定があるのだから、文房具が売れるのではないか?と、大学生のころに起業したそうです。それが1962年、自宅を文房具店に改装したのがナナ文具が始まりでした。」
なるほど。東京オリンピックの開催がまもなくの時期。勝鬨橋の跳開もまだ頻繁に行われていた頃でしょう。晴海通りの周辺は新しいビルが建ったりお店が開店したり、いけいけどんどんだったに違いありません。
丸島「そんな見込みに期待していたのですが、実はそう簡単には行かず大変な時期が続きまして。学校の需要というのは単価も高いものではないので。相当な苦労があったと聞いております。」
丸島さんに聞きたかった事はズバリこれです。
時代の流れにより街の文房具店がどんどん閉店・減少。文房具は大手のハンズやLoftで購入する人が増え、インターネット通販も拡大。そして会社の事務所などではカタログ通販(アスクル、カウネットなど)での発注がメジャーとなり、今日頼めば明日には届けてくれる時代に。わざわざ文房具店に行って買わなくなってしまいました。
奈々さんとの事前打ち合わせで、「ナナ文具はどうやってお店を存続させているのか?」という話になったのです。そのままその質問をぶつけてみました。
丸島「実はお店の売上というのは、全体の3%なのです。当社は早くからBtoBに注目して、厳しい時代を乗り越えて来ました。いまお話が出たカタログ通販・アスクルの『アスクルエージェント』という独自の代理店システムに加入しておりまして、そちらの売上が大きいのです。」
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