中央区民マガジン

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「つつむ」を考える!中央区の小学生が百貨店の包装紙をデザイン

~ 本の森ちゅうおうで三越350周年特別授業 ~

2023.08.28
文、撮影:ユキイデ
今年で創業350周年を迎えた百貨店の三越は、中央区の小学校に通う子ども達を対象に包装紙をデザインする特別授業を、8/22(火)に本の森ちゅうおうで開催しました。

『みんなでつくる華ひらく共創包装紙教育プログラム』

38名の小学生が参加

この特別授業は、三越伊勢丹グループが地域と連携し日本文化の振興のために行っている『みんなでつくる華ひらく共創包装紙教育プログラム』の一環です。6月に京橋築地小学校からスタートし全国で開催され今回で5回目とのこと。本の森ちゅうおうでの授業は、ひとつの小学校ではなく中央区の全小学校を対象に募集したところ、定員の5倍の応募があったそうです。

講師はグラフィックデザイナーの岡本健さん

自然をモチーフにした象形文字や家紋などのデザインについて説明した後、日本独自の「つつむ」文化について話を進めます。
「じゃあ、なぜ包むのだと思う?」という問いかけに、子ども達からは「感謝の気持ちを伝えるため」「汚れないようにするため」「もらった人の気持ちが晴れる」といった様々なユニークな回答が出ました。

包み方デモンストレーション

包装紙と同じ鮮やかな朱色の「スキャパレリレッド」のTシャツを着た三越スタッフが「斜め包み」を実演し、包み方を説明します。
今回参加した小学生は3年生~6年生。最初はまわりに知っている友達がいないせいか、少し緊張気味でしたがだんだん緊張が解けてきた様子です。

あの包装紙の秘密!?

三越の包装紙『華ひらく』は、もともとは国際的な抽象画家として知られた猪熊弦一郎氏が千葉の犬吠埼を散策中、海岸で波に洗われる石を見て「波にも負けずに頑固で強く」「自然の作る造形の美しさ」をテーマにしようと考えたことが始まり。猪熊氏のデザインに当時三越宣伝部の社員だった、やなせたかし氏により「mitsukoshi」の筆記体が書き入れられたとのこと。
見慣れたアンパンマンの作者が関わっていたことに、子ども達だけでなく一緒に見学に来ていた保護者達も驚いた様子でした。やなせたかし氏が三越の元社員だったということにもびっくりですね!

これ、何に見える?

授業の後半は「作る」プログラム。テーマは「自然のもつ美しさ」。子ども達は自分が美しいと思うデザインを考え、自由な発想でいろんなかたちをどんどん切り出していきます。

会場が一斉に賑やかに

どんどん切り出していくタイプ、じっくり悩むタイプ、まわりを見て考えるタイプ。三越のスタッフも興味深そうに眺め、話しかけます。

みんなでデザインを考える

4グループに分かれ、各テーブルで包装紙のデザインを行います。バランスや配置を考え議論し合う姿も。高学年のグループでは楽しそうな笑顔から真剣な顔つきになり、多数決でデザインを決める場面も見られました。

今回子ども達がデザインした包装紙は、なんと実際に日本橋三越で使用されるとのこと!10月25日(水)にお披露目とのことです。

動画で授業の様子もご覧ください

4種類の包装紙が完成!

最後はプレゼンテーション。それぞれのグル―プがどんなことを考え、どんな思いで作成したのかプレゼンテーションを行いました。

授業が終わった後、講師の岡本健さんにインタビューしたところ、「中央区の子ども達は多様性に富んでいる印象を受けた」とのことでした。一方、子ども達は「楽しかった」「少し考えて悩んだけど、うまくひとつになった」と満足げな様子でした。

講義のなかで岡本健さんは「包むということは、思いをかたちにすること」と語りました。誰かにお礼をする際、百貨店に足を運んで店員さんに相談した経験があるのではないでしょうか?改めて百貨店は気持ち・思いを繋げるプロフェッショナルだと実感しました。今回の授業で子ども達はデザインについてのことはもちろん、「相手のことを思う」ということを学んだのかもしれません。

『みんなでつくる華ひらく共創包装紙教育プログラム』
三越による公式webページ

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ユキイデ (編集部)

2006年から日本橋エリアに住み始める。 南大阪生まれの巨漢。デスメタルが大好き。 おばあちゃん子。

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