中央区民マガジン

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18トリソミーの子どもたち写真展(3/14~26(土))@聖路加国際病院

~ 子ども達と家族の絆の軌跡「出会えた奇跡をありがとう」 ~

2022.03.15
文、撮影:山下信治
18トリソミーという言葉をご存知でしょうか。人間の23対の染色体の18番目が3本(通常は2本)になってしまう先天的疾患のことで、重い障害を持って生まれることが多く、その後の生存率も低いそうです。
現在、築地の聖路加国際病院にて18トリソミーの子どもたちの写真展が開催中です。子ども達とご家族の愛の絆、生きる証がたくさん展示されています。

「18トリソミー」。私は今回の取材まで知りませんでした。

18番目の染色体が3本ある染色体異常ということで、この番目が小さくなるほど障害が重くなる傾向があるそうです。尚、同じ染色体異常であるダウン症は、21番目の染色体が3本ある21トリソミーです。

18トリソミーは食道の閉塞・心臓疾患など生命維持に直結する障害を患って生まれることが多く、医学が進歩した現在でも生後1年の生存率は1~3割と非常に厳しい状況です。

その18トリソミーの子ども達の写真を集めた展示会が聖路加国際病院旧館の2階、聖路加第二画廊にて行われています。
画廊と言っても廊下に併設の形ですので無料でどなたでも観覧が可能です。

主催者のTeam18は18トリソミーの子どもがいる家族の団体で、2008年から活動を開始、写真展の開催を中心に活動しています。既に約30都道府県で写真展を開催し、47都道府県全てで開催すること一つの目標にされているそうです。

展示は子どもの写真と家族からのメッセージが対になって飾られています。それぞれメッセージには家族の子ども達への想いが伝わって胸の奥が熱くなります。
このために来場した方、病院に用があってたまたま通りかかった方など様々だと思いますが、皆さん足を止めて見ていました。

18トリソミーのことを知ってもらいたい

主催者の一人、18トリソミーの娘さんがおられる中央区在住の冨江さんに話を伺いました。

「新生児の3500人~8500人に一人の割合と言いますが、死産や胎児の段階での判断は含まれないので実際はもっと高い割合だと思います。ただひたすらに18トリソミーのことを知ってもらいたい。こういうふうに一生懸命に、幸せに過ごしている家族がいることを分かち合いたいと思います。18トリソミーの子は成長がゆっくりなので幼い可愛い時間が長いんです。」

「そもそもの生存率が低いこともあり、環境が整っていない場所では十分な治療が受けられずに亡くなるお子さんがいます。」

「最近は早い段階で手術など適切な医療を受ければ予後がだいぶ改善するという報告もあります。ご家族にも周りの方にも正しく認識してもらいたいと思います。成人を迎えることができたお子さんの例もあります。」

「写真展の開催時間帯にはほぼ会場にいますので、ぜひ話しかけてください。18トリソミーについての疑問など気軽に聞いてください」

娘さんのお写真と一緒に

開催は3/26(土)まで

この写真展は3/26(土)まで。各日10~17時(最終日は16時終了)に開催、入場無料です。病院での開催ですのでなるべく公共交通機関にてお越しください。
本館から入って2階に上がり旧館への渡り廊下を渡るのが分かり易いと思います。渡り廊下を渡ってすぐに会場はあります。

写真展へのお越しが一番ですが、18トリソミーのご家族の写真と言葉を中心にクラウドファンディングで製作された書籍も発刊されています。興味のある方は下部のリンクから購入できます。

18トリソミーの子どもたち写真展~出会えた奇跡をありがとう~
開催期間:3/14(月)~3/26(土)10~17時(最終日は16時まで)
聖路加第二画廊(旧館2階)
中央区明石町9-1 聖路加国際病院2階
team18の公式サイト

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山下信治 (編集長)

中央区民マガジン編集長。その割に中央区に住み始めて10年程度の新参者。BABYMETALとコリドラスが心の拠り所。東京都板橋区出身。

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