「教えて!区議会議員 番外編」中央区受動喫煙防止対策の推進に関する条例(富永一議員)

2020.07.20
撮影:ユキイデ
2020年7月1日より「中央区受動喫煙防止対策の推進に関する条例」が施行されました。
今回の条例施行で喫煙ルールがどのように変わったのでしょうか?
罰則などはあるのでしょうか?
今回は富永一議員(自由民主党)に解説いただきました。

今回の条例施行で変わったこと

  • 公園・道路等の屋外の公共の場所での喫煙全面禁止(指定場所をのぞく)
  • 私有地であっても煙が公共の場所に流れないよう対策が必要
  • 飲食店等の店先での喫煙も不可。灰皿を置いていても不可(所定の対策が必要)
  • 違反店舗は店名公表等の罰則もあり
  • 民間パトロール会社を使って体制を大幅に強化
  • 所管を保健所に一本化

新しい喫煙ルールの疑問・質問を聞いてみました

富永一議員。 ご自身が経営するお店 人形町「多良々」にて

富永議員はふだんから八重洲エリアを中心に受動喫煙防止とポイ捨てを無くす活動を行っています。
飲食店経営者でもあり、その視点からも今回の条例について詳しく解説していただきました。

7月1日の条例施行でどう変わったのですか?

中央区では屋外の喫煙はいわゆる「規制」の対象ではありませんでしたが、今回の条例で規制することができるようになりました。
例えば、たばこ店や飲食店の店先に灰皿を置いてあるようなお店は、公共の場所に煙が流れ出てしまいます。今後それはNGです。保健所から指導が入り、改善が見られない場合は区でそのお店を公表することになります。
今までたばこの問題というのは、受動喫煙と言われるような健康上からの考え方と、ポイ捨てなどの環境上の考え方がありました。
健康については保健所、環境については環境土木部の管轄でした。
それが今回の条例で健康上の問題をより重視するようになり、保健所が一括で管轄するようになりました。
中央区の予算においても、前年度は1億1千万円/年間(保健所と環境土木部の合計額)だったのが、本年度は2億4千万円/年間になり強化されています。

罰則はあるのですか?

個人に対してはありません。一方で店舗などにはお店や企業の名前を公表する場合があります。
千代田区では「路上喫煙過料処分」という制度が有ります。いわゆる罰則金ですね。中央区でも導入して欲しいという声もありますが、現時点では中央区では行う予定はありません。罰則金を徴収するために誰がどのようにするのか?など整備しなければならない課題が沢山有ります。他の区も同時にやらないと、区をまたいで別の区に吸いに行く…なんて事も起こりうるのです。

私道や私有地では吸えるのですか?

吸えますが、煙が公共の場所に出たらアウトです。
私有地に喫煙所を設けている事業者は、公道に煙が流れ出ない工夫をを行わなければなりません。

パトロールは強化されるのですか?

はい。今まではシルバー人材センターのみのパトロールでした。すでに警備会社に委託しパトロールを強化し、指導力を高めています。

ルール違反をしている人を見つけたらどうすればいいですか?

コールセンター(中央区受動喫煙防止対策コールセンター:0570-060-131)に連絡することをおすすめします。知らない人に「ここで吸っちゃいけませんよ!」といきなり注意されると、喧嘩になりかねません。しっかりルールを理解して、皆さんそれぞれ相手の気持ちになって行動して欲しいです。

指定喫煙場所は今後増える予定はありますか?

中央区では整備するために準備はしていますが、場所がないのが現実です。
今のところ指定喫煙場所は27か所しかありません。
場所によっては指定喫煙場所がほとんど無いエリアもあります。
中央区は指定喫煙所をどうやって確保・整備していくかが問題だと思っています。
企業やビルオーナーが場所を提供してくれれば、東京都の助成金を活用できたりするのですが、中央区は日本一土地の平均坪単価が高く、なかなか難しいというのが現実です。

中央区の指定喫煙場所。27か所有るが空白エリアも多い

飲食店にはどのような影響がある?

日本橋三四四会の会員でもある富永議員。お店・お客さんが心地よく利用できる方法は?

飲食店やお店に対する規制はあるのですか?

今回の中央区の条例は屋外の規制について、です。
飲食店内の規制は4月に施行された「東京都受動喫煙防止条例」が適用されます。
喫煙ルームを設ければ店内で喫煙することができますが、喫煙ルームの中にテーブルを設置して飲食を提供することはできません。喫煙ルーム内では喫煙のみが原則なのです。

屋内規制の対象外となる場合もあるのですか?その条件は?

客席面積100㎡以下、資本金5,000万円以下、既存店(2020年3月31日までに開業)、個人や家族経営などで従業員がいない場合で、全てを満たさなくてはいけません。
ですのでかなり限定されます。

「中央区は喫煙場所を増やすべき」富永議員の構想

富永議員が考案して自主作成しているポスター。知り合いのお店から依頼が有れば配布しているという

議会で一般質問の際にも発言したのですが、大手のたばこ会社が集まり共同出資で会社を作り、その会社がビルや店舗から場所を間借りして喫煙ルームを作る、というアイデアを進めています。
共同出資のたばこ会社は都の助成金を活用して喫煙ルームを設置、リノベーションなどを行います。
場所を貸してくれた大家さんに、中央区が協力金として月に10万円支払います。
そうすれば大家さんの家賃収入もアップします。
それを例えば100ヵ所設けたら、10万円×12か月×100ヵ所=1億2千万円。
今回の予算ですが、1億1千万円が2億4千万円になりました。区と企業が協力し合ってこの仕組みが実現すれば、予算の半分(1億2千万円)を使ったとしても、今までただ「受動喫煙やめましょう」と言葉だけで言うより、実際に喫煙所が形になって増えた方が効果的で結果的に受動喫煙も防げると思うのです。

富永議員ご自身はたばこを吸わないが、喫煙者の気持ちにも寄り添うべきだと語る

たばこは悪だ!と思っている吸わない人と、喫煙者とでは意見が噛み合う訳がありません。
ニュートラルな立場の人がルールや仕組みを決めて行くべきです。
喫煙者の人たちの権利も考えなければなりません。
こうして条例で定めたのですから、言葉だけでなくきちんと吸える場所を提供していかなければならないと思っています。

2020年7月1日からの「中央区たばこルール」

「教えて!区議会議員 番外編」 『中央区受動喫煙防止対策の推進に関する条例』

ゲスト:富永一(自由民主党|企画総務委員会、議会運営委員会、築地等地域活性化対策特別委員会)
取材:ユキイデ、山下信治
撮影場所:「多良々」

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