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【閉店】大正13年創業「江戸政」(東日本橋二丁目)

~ SNSの炎上で閉店?生つくねで有名な立ち飲み焼鳥の名店 ~

2022.09.21
文:山下信治
両国橋のたもと、東日本橋二丁目の1924年(大正13)創業の「江戸政」が9月20日に突然の閉店。
江戸政の代名詞でもある「生つくね」がSNSで炎上したことがきっかけのようです。
老舗ながらも立ち飲みの焼鳥屋というスタイルで平日の早い時間から行列が出来る人気店でした。

おそらく発端は9月17日のこのツイート。

このツイートに店名はありませんが「生つくね」は江戸政の代名詞(お店でのメニュー名は「たたき 生」)。Twitter上では一気に江戸政への批判が集まりました。
「生つくね」がどんなものか知りたい方は以下のリンクから参照してください。

その影響か9月20日に当日付で閉店するとの発表。SNSでの炎上をきっかけに営業内容を見直した結果、江戸政のメニューが現代の基準を満たしていないと判断をしたとのことです。詳しくは江戸政の投稿をご覧ください。

尚、先ほど店頭に駆け付けましたが、張り紙などはありませんでした。

両国橋たもとの江戸政

東京は鶏の生食は限りなくNG

今回の騒動のもとになった「生つくね」=「鶏の生食」。違法なのでしょうか。

実は東京都では違法ではありません。この件、個人的に興味があり過去に調べたことがあります。保健所に問い合わせたところ、

「現状、鶏肉の生食を規制する法律はない。ただしOKという訳ではなく鶏肉は加熱調理がそもそもの前提」(意訳)との回答でした。実際、鶏肉による食中毒は増加しており、保健所でも生食は控えるよう再三啓蒙活動を行っています。

尚、新鮮なら安全と勘違いしがちですが、鶏の食中毒で有名なカンピロバクターは新鮮な肉の方が危険なことが知られています。

寂しくなる両国橋のたもと

個人的には「生つくねはいつか問題になる」と思って眺めていました。一方で約100年という歴史を誇りながら、立ち飲みのままで伝統を守り続ける姿勢にも感銘を受けていました。

メニューを変更して営業するという選択肢も十分にあった中で閉店という選択をしたのは強い自負と責任感の現れでしょう。一方でお別れの期間がなかったことは、毎日行列を作っていた常連のことを考えると残念です。

閉店の挨拶からすると違う形で新生を検討をしているのかな、とも思います。どちらにしても何か追加情報があればSNS等でお伝えしていきます。昨年閉店した「大木唐からし店」につづき「江戸政」の閉店。両国橋のたもとが寂しくなりました。

江戸政
東日本橋2丁目21−5

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山下信治 (編集長)

中央区民マガジン編集長。その割に中央区に住み始めて10年程度の新参者。BABYMETALとコリドラスが心の拠り所。東京都板橋区出身。

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