【中央区 和みの散歩】「 板倉屋」の人形焼(人形町二丁目)

~ 親子四代に渡って引き継がれる味と笑顔 ~

2022.04.29
文、撮影:柳谷 ナオ
和菓子大好き区民ライター、ナオです!
今回は、お店から漂うほんわりとした甘い香りに誘われて、人形町駅A2出口のほど近くに佇む『人形焼本舗 板倉屋』さんへお伺いしました。

板倉屋さんは1907年、明治40年創業。大勢の七福神がお出迎えしてくれる、人形焼きや甘いお豆入りのお煎餅の老舗です。

リズミカルに人形焼きを焼き上げていらっしゃるのは、三代目の藤井さん。創業者は三代目のおじいさまです。
合計約3kgの枠型と持ち手のはしを軽々と操っていらっしゃいますが、これがまた想像以上の重さ!!
有り難いことに私も(しかも創業時の!)を持たせていただいたのですが、思わず驚きの声が。

自慢ではありませんが、私も日々トレーニングを嗜んでおり多少の自信はあったのですが、持ち上げることはできても自分の思うように扱うとなるとまた別問題。更に毎日約6時間、平日でも1000個以上焼き上げるとのこと。
袖から覗く逞しい二の腕が、歴史と経験を物語っておりました。

代々受け継がれる枠型

「戦時中は金属を没収されてしまうから、おじいちゃんはそれをどこかに隠してたんですよ。」と、三代目。時代の荒波や苦境を乗り越えてきてくれてありがとう、と思わずにはいられません。

三代目が焼き上げた人形焼きを丁寧に梱包していくのは四代目。にこにことやさしい目元が、三代目とそっくりでした。

三代目と四代目のツーショット

とてもお話上手なお二人ですが、沢山説明してらっしゃる間も休むことなく動いていらっしゃいます。お客さんもひっきりなしにやってきては、自慢の人形焼きを次々と購入していきます。

今回、焼きたての人形焼きを頂きました!きりりとした毘沙門天です。

出来立てはさくっとした表面のなかに、ほわほわのまろやかな卵の味が優しいカステラ、とろりと溢れんばかりのこしあん。さらりとしたこしあんは喉越しもなめらか!
はふはふしながら、出来立てならではの「さく、ほわ、とろり」という連鎖に一瞬時間を忘れてしまうほど。

「おうちで召し上がる場合は、アルミホイルに包んで180℃のオーブンで2分程あたためていただいても美味しいですし、アイスと一緒に召し上がっても美味しいですよ。」と四代目。
持ち帰って熱さも落ち着いた人形焼きもまた格別。みりんや卵、お砂糖の芳香がより濃厚になり、こしあんの甘みもきゅっと引き締まります。皮も固くならずにしっとりするので、こしあんとの一体感が増して手が止まらなくなります。

ふんわり、そして時間がたってもしっとりと美味しくいただける秘訣は、創業以来変わらない製法を守っていらっしゃるから。
一晩寝かせた卵とお砂糖を”別立て法”によりたっぷりと豪快に空気を含ませて仕上げた生地と、一度に20kg仕込むこしあんは、豪快ながらも繊細な見極めを要する熟練の技。

大人も子供も、食べてにっこり、肩の力がストンと抜けるような癒しの人形焼きを作っていらっしゃるのは、七福神のような笑顔が印象的な親子の職人さんたちでした。

そういえば、板倉屋さんの人形焼きの七福神には福寿老がおらず全部で六人。さて、福寿老にかわる七福神は誰でしょうか?
ぜひ買いに行かれた際にお伺いしてみてくださいね。

人形焼本舗 板倉屋
https://www.itakuraya.com/
日本橋人形町2-4-2
03-3667-4818
10時~17時30分
都営浅草線・東京メトロ日比谷線「人形町」駅A2口より徒歩2分

柳谷 ナオ (区民ライター)

甘いものがなくちゃ始まらない! 中央区と和菓子とあんこが大好きな1児の母。 老舗から新参店まで、色んな和菓子と触れ合いたい。 好きな言葉は「あんこ」「もちもち」

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