【中央区 和みの散歩】「木挽町 よしや」のどら焼き

~ 東銀座で100年の歴史を刻むどら焼きの名店 ~

2022.04.23
文、撮影:柳谷 ナオ
初めまして、和菓子と中央区が大好きなナオです。
今回は、先日創業100年を迎えられた東銀座の和菓子屋さん『木挽町 よしや』さんのどら焼きをいただいたので紹介します♪

よしやさんの店舗は、都営浅草線「東銀座」駅A7出口より徒歩1分。昭和通りに合流する松屋通りから一歩奥まった場所にございます。

芸能関係から歌舞伎関係、さまざまな企業の方からも大人気のどら焼きは、平日でも午後15時前に売り切れてしまうほどの人気ぶり。10個、20個と購入される方も多く、平日の朝一にお伺いした際には、次々と焼き上げられるどら焼きを仕分けていらっしゃる最中でした。

早朝からひとつひとつ丁寧な手作業で作られるよしやさんのどら焼きは、手のひらサイズの可愛らしい半月型。皮には桜の焼き印が。

こちらは季節ごとに変化するほか、オリジナルの焼き印を有料でご用意していただけるそうです!お店にお伺いした際は、ぜひお会計なさっていらしゃる方の後方をご覧になってみてください。
もしかしたら、見たことがある印があるかもしれませんね。壁には著名人や芸能人のサインが沢山飾ってあります。

肝心のどら焼きはといいますと。
袋から取り出すと、香ばしい良い匂いが立ち上ります。小ぶりなのになんという存在感…

更に驚いたのは、皮の質感です!
しっとりときめ細やかな触り心地は、まるで「赤ちゃんのほっぺ」のような滑らかさ。ですが、とろりとしたはみ出るほどの餡子をしっかりと包み込んでくれる張りのある皮です。

ぱくり。とひとくちいただけば、みずみずしく粒感が程よく残った粒あんの、甘みがじんわりと広がっていきます。
甘さ控えめながらも味がぼやけていないのは、確かな技術と北海道産小豆がなせる業でしょうか。
柔らかな粒あんと繊細ながらも芯のある一枚皮は、分離することなく互いの魅力を引き立てあっています。

もうひとつ思ったのは、よしやさんのどら焼きは、とても「粋」だということです。

東銀座の歌舞伎座や新橋演舞場の役者さん、そして観覧にいらっしゃる女性陣に共通しているのは、ほとんどの方が「口紅」をつけているということ。
その前後や休憩中にちょっと甘いものを挟みたいとき、大きくてまんまるな分厚いどら焼きにかぶりついてしまっては、せっかくの口紅が取れてしまいます。

ですが、よしやさんのどら焼きは半月型。小さく口を開けてそのままいただいても、ひとくちめから皮と餡子のハーモニーを堪能できますし、三つほどに小さく分けても指が汚れにくく、手を洗ったりする手間もかかりません。

華美な装飾をほどこすわけではなく、素材ひとつひとつの持ち味を活かし、その土地の文化や生活に寄り添う。そんな心遣いが、東銀座にて創業100年という歴史を刻む理由のひとつかもしれません。

路面電車の時代も、電動自転車の現代も、変わりゆく東銀座の姿と共に歩んできたよしやさんを思いながら、私は2つめのどら焼きに手を伸ばします。

木挽町 よしや
東京都中央区銀座3-12-9
03-3541-9405
https://kobikichoyoshiya.com/
月曜~金曜 10時~18時
土曜 10時~15時、不定休
(いずれも売り切れ次第終了)
日曜・祝 休日
都営浅草線「東銀座」駅A7口より徒歩1分

柳谷 ナオ (区民ライター)

甘いものがなくちゃ始まらない! 中央区と和菓子とあんこが大好きな1児の母。 老舗から新参店まで、色んな和菓子と触れ合いたい。 好きな言葉は「あんこ」「もちもち」

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