開催地は勝どき六丁目の「ザ・東京タワーズ」の芝生エリア。敷地内に見えますが都の公開空地のため住民以外も立入可のエリアです。
~ コミュニティの交流促進で防災意識の向上 ~
開催地は勝どき六丁目の「ザ・東京タワーズ」の芝生エリア。敷地内に見えますが都の公開空地のため住民以外も立入可のエリアです。
会場の芝生エリア
主催のNPO法人「Community Yoga Tokyo」は「ザ・東京タワーズ」の住民のヨガコミュニティー。それが発展し現在はマンション内に限らず周辺住民を対象にヨガクラスを定期的に開催しています。
今回は9/16~18の三日間、世界140カ国で地域にスポーツイベントを無料開放するという「国際スポーツ&ウェルネスウィークエンド2022」の一環で無料ヨガを企画。9月は防災月間でもあることから「ザ・東京タワーズ」の防災委員会とも協力の上、イベントが実現したそうです。
イベントの目的の一つである「防災」。タワマンの弱点は住人同志が「顔」を合わせにくいこと。約8000人の住民全員は無理ですが、少しでも顔見知りを作ることが防災の第一歩。ヨガという共通項を通して一人でも顔見知りが出来れば...という狙いがあるそうです。
イベントの最初と最後は訓練の意味もありマンション保有の防災用照明を点灯。「ザ・東京タワーズ」の住民でもあるヨガインストラクターMARIさんが、イベントの趣旨と防災について話します。
ペットボトルランタン
タイトルにもあるランタンは中央区の「防災マップアプリ」のライト機能とペットボトルの水を使った防災仕様。「防災マップアプリ」は緊急時に命綱の一つになるものです。区内在住・在勤であれば必ずインストールしておいてください。
ライト+ペットボトルで照明効果がUP
「Community Yoga Tokyo」の代表の小澤さんはマンションの防災委員。住民に防災への関心を持ってもらおうと腐心しているそうです。
「建物の倒壊や火災の心配が少ないタワマンは災害時の行政対応は後回しになる。防災は住民自ら意識を高める必要があるのに「防災」という言葉だけでは関心をもってもらうことが難しい。」
「こういったイベントでたくさんのことを伝えるのは難しいから、今日はたった一つだけ覚えて帰って欲しい。」
今回のメッセージは「停電時は水を流さない」
「ザ・東京タワーズ」の下水処理は電力で動くため停電になると処理がストップし、許容量を超えると下水が溢れる危険があるそうです。まずはこれだけ覚えて欲しいとのことでした。
当日は過ごしやすい気候で虫の音が聞こえてくる絶好のコンディション。残念ながら月は見えませんでしたが芝生の上でMARIさんの指導のもと体を動かします。
約一時間でイベントは終了。小さな子供から高齢者、男女問わず伸び伸びと秋空の下、ヨガを楽しみました。
体を動かしたあとは、参加者に防災啓発用チラシや防災非常食を配布してこの日はお開き。皆さん、清々しい表情で会場を後にしました。
この日はマンション住人に加え一割ほど地域の方も参加しました。
晴海フラッグを始め次々と大きなタワーマンションが誕生していく中央区の湾岸エリア。マンションごとに雰囲気や文化が違うそうです。
「日常はマンション内で完結しているけれども災害時は何が起こるか分からない。日頃から周辺住人の皆さんや他のタワマンと交流を持つことが大事。今回のようなイベントは定期的に開催していきたい。」と小澤さん。
防災は文字通り「継続は力なり」。中央区民マガジンでも今後、このようなイベントは積極的にお伝えしていきたいと思います。
尚、ヨガのクラスは定期的に開催されていますので、興味がある方はぜひご参加ください。もちろん「ザ・東京タワーズ」以外の方も大歓迎とのことです。
地域企業・団体に協賛いただいてます
山下信治 (編集長)
中央区民マガジン編集長。その割に中央区に住み始めて10年程度の新参者。BABYMETALとコリドラスが心の拠り所。東京都板橋区出身。