新大橋の浜町公園側のたもとにあるこの記念碑、、実は所有者が不明だったためずっと手入れが行われていませんでした。それを見かねた地元の有志のメンバーが、昨年(2021年)数十年ぶりの大掃除を行いました。
~ 関東大震災での新大橋の活躍に感謝を込めて ~
新大橋の浜町公園側のたもとにあるこの記念碑、、実は所有者が不明だったためずっと手入れが行われていませんでした。それを見かねた地元の有志のメンバーが、昨年(2021年)数十年ぶりの大掃除を行いました。
↓↓昨年の大掃除の様子↓↓
この「震災避難記念碑」の由来は今から99年前の関東大震災。ご存知の通り東京は火の海に包まれ、逃げ場を失くした人は橋上に避難したのですが多くの橋が焼け落ちてしまいました。そんな中、新大橋は持ちこたえ多くの人命を救いました。そのことから新大橋は「お助け橋」「人助け橋」と呼ばれるようになりました。
そんな「人助け橋」に救われた人達によってこの記念碑は震災から10年後の昭和8年(1933年)に建てられました。
高さ約5メートルもある立派なたたずまい
碑文には震災当時の状況が臨場感を込めて表現されており緊迫した様子が伝わってきます。
地元町会を中心にこの石碑を区の文化財に指定するよう推進しているとのことで、この日は中央区教育委員会も見学に訪れていました。
今回の清掃は日本橋浜町エリアの地域振興を目指す日本橋浜町エリアマネジメントを中心に、日本橋五の部連合町会、日本橋消防団第五分団、日本橋消防署に地域住民を加えて約30名が参加しました。
みんなでタワシやブラシですみずみまで擦った後、防災訓練も兼ねたバケツリレーと最後に消防団による放水で一年分の汚れを流しました。
バケツリレー
からの豪快な水かけ
消防団による放水
子供も放水のお手伝い
現場には東京消防庁のキャラクター「キュータ」くんも駆けつけ清掃を応援します。当日は真夏に戻ったかのような猛暑日。炎天下に汗が止まりませんが、水を使った大掃除はこれくらい暑い方が有難いです。
日差しが本当に強かった…
周りの草むしりやゴミ拾いもして約1時間程度で大掃除は完了。石碑もすっかりキレイになりました。
最後に浜町商店街連合会の稲崎知伸さんにお話を伺いました。
「所有者が分からなくて行政からも20年以上放置されていた状態で、住民からも「どうにかして欲しい」と相談を受けていて。意を決して昨年初めて浜町エリアマネジメントを中心に清掃した訳です。去年は本当に苔むして緑色くらいの状態でしたが綺麗な姿を取り戻しました。今年はそこまでの汚れではないけども、綺麗になった石碑を見て、我々も身も心も洗われるというか清々しい気持ちでいっぱいです。」
区の文化財に指定されると今回のような形での大掃除は出来なくなる可能性があるとのことですが、来年は関東大震災から100年という節目の年。
震災の教訓と「人助け橋」の物語を語り継いでいくためにも一年に一回の大掃除、ぜひ皆さんで続けていって欲しいものです。
最後に参加者で記念写真
地域企業・団体に協賛いただいてます
山下信治 (編集長)
中央区民マガジン編集長。その割に中央区に住み始めて10年程度の新参者。BABYMETALとコリドラスが心の拠り所。東京都板橋区出身。