はじめて見たときはまだ人間の背丈ぐらいでした。見た目がアスパラガスの親分みたい。この後ぐんぐん伸びて、まさかこんなにゆっくり咲くとは思っていませんでした。
~ 築地川銀座公園で世紀の開花ショー本格スタート ~
竜舌蘭(リュウゼツラン)とは?
数十年あるいは半世紀に一度しか咲かないといわれている竜舌蘭。実は珍しい植物ではなく、普通に観葉植物としてお店でよく販売されている植物です。中南米を中心に自生し、メキシコではテキーラの原料に用いられることで有名。葉のかたち・質から、竜の舌に見立てて名付けられたそうです。アロエにも似ていて蘭という名前がついていますが、「リュウゼツラン属」です。
そして竜舌蘭は残念なことに、花が咲いた後まもなく枯れてしまうそうです。
因みに中央区によると、平成30年6月 築地川銀座公園の花壇部分改修工事の際に、この竜舌蘭6本が植樹されたそうです。もちろん花が咲いたことはありませんでした。
2021年10月20日撮影
はじめて見たときはまだ人間の背丈ぐらいでした。見た目がアスパラガスの親分みたい。この後ぐんぐん伸びて、まさかこんなにゆっくり咲くとは思っていませんでした。
2021年11月30日撮影
背丈がかなり高くなり、にょきにょきと伸びた枝?のような先につぼみがたくさん見られるようになりました。この後だんだんと黄色くなるのですが、この頃はまだ緑色です。
2021年12月27日撮影(1/2枚目)
黄色くなったつぼみの先に少し変化が。変色してきました。いまにも開花しそうな予感がしてきました。
2021年12月27日撮影(2/2枚目)
6本全ての高さが約4mほどに到達し、縦への成長が止まったように感じました。木の色も全体的に茶色ががかってきました。
2022年1月18日撮影(1/2枚目)
クリスマス、お正月が過ぎ、厳しい寒さが続きました。つぼみがさらに黄色くなり、ふっくらとしてきました。全体的につぼみが大きくなった気がします。
2022年1月18日撮影(2/2枚目)
少し傾き始める木もでてきました。咲く前に倒れてしまわないか少し心配でした。
因みに、この頃からだいぶ認知されてきたのか、撮影をしに来ている人をよく見かけるようになりました。中には「中央区民マガジンさんですよね?」と、声をかけてくれた方もいらっしゃいました。ありがとうございました!
ついにひとつ目が開花!! 2022年2月7日撮影(1/3枚目)
最低気温が0度を下回ったり、雪が降ったり、竜舌蘭は大丈夫かな…?と心配な日が続きました。2月7日 築地での取材が終わり、とても天気が良かったので築地川銀座公園に寄ってみると、やっと!ひとつ目の花が咲き始めていました!
2022年2月7日撮影(2/3枚目)
2022年2月7日撮影(3/3枚目)
公園入口から見て左の花壇、一番手前の木から咲き始めました。陽当たりがよいのか、この木が一番成長が早かった気がします。反対に陽当たりがあまりよくない右側の花壇は成長が遅いように感じました。
2022年3月12日撮影(1/2枚目)
完全に黄色い花が開花!不思議な形の花です。この時ようやく2本目の木も咲き始めました。
2022年3月12日撮影(2/2枚目)
どうやら下の方から順番に咲いていく感じです。茎のような部分は花序(かじょ)という部分。かなり赤茶色に変色してきました。
2022年3月16日撮影(1/3枚目)
3月に入り少し温かくなり、たくさんの黄色い花が見られるようになりました。
この時に3本目が開花し始めています。成長が遅かった右側花壇の方でも咲き始めました。
2022年3月16日撮影(2/3枚目)
お気に入りの写真。永い眠りから目覚め、何かを掴むように手を天に突き上げた感じがして神秘的です。
2022年3月16日撮影(3/3枚目)
こちらは昆虫が近寄ってきた瞬間をとらえた写真。ハチ?アブ?でしょうか。「あんまり見かけない花だなぁ…」と、ちょっと困惑しながらホバリングしているような気がしました。
2022年3月31日撮影(1/5枚目)
3月も終わり。年度末だし竜舌蘭にも挨拶しに行かなくちゃ…と築地川銀座公園に立ち寄ると、なんと見事に6本全て開花していました!
2022年3月31日撮影(2/5枚目)
すっかり公園の風景となった竜舌蘭。違和感なく公園に彩りを添えています。
2022年3月31日撮影(3/5枚目)
初期に咲いた花は茶色く変色してしまいまいた。花序もさらに赤茶色に変色。木もだんだんと傾いてきています。
2022年3月31日撮影(4/5枚目)
築地川銀座公園にはボタンやハナモモが咲いています。鮮やかさでは劣りますが「負けないぞ!」と、言わんばかりに6本同時に開花しました。
2022年3月31日撮影(5/5枚目)
最後は超ドアップで。見れば見るほど不思議な花です。黄色と緑のグラデーションが美しいです。
以上、竜舌蘭世紀の開花ショー、約半年の観察日記・フォトギャラリーでした。記事の最初に書きましたが、竜舌蘭は残念なことに花が咲いた後まもなく枯れてしまうそうです(泣)。観察にほぼ毎週足を運び、カメラを構えファインダーを覗いていると無意識に話しかけるようになりました(笑)。
「まだ咲きませんか?」
「そんなに慌てないで。」
「やっと咲きましたね~!」
「ゆっくり見ていってネ」
そんな会話を心の中でしていました。竜舌蘭の花言葉は「繊細」「気高い貴婦人」。むかし誰かが私と同じように会話をして、その言葉を思いついたのかもしれません。
ぜひ枯れてしまう前に足を運んでみてください。その際、「気高い貴婦人」にお会いする気持ちでマナーを守り、お楽しみください。
↓ 2021年10月23日の記事 ↓
中央区ホームページのホームページにも詳細が掲載
「築地川銀座公園アガベ・ベネズエラ(リュウゼツラン)について」
地域企業・団体に協賛いただいてます