「DAWN」(読みはドーン)は6月21日にグランドOPEN。営業の様子が各種媒体で紹介されました。中央区民マガジンも6/23(水)の通常営業日に案内していただきました(メディア取材日は別件のため参加できず)。なかなか予約に空きが出ないような盛況ぶりだったので、OPENからひと段落しただろうこの時期に記事を公開します。
~ 障害者と健常者が区別なく楽しむ場 ~
「DAWN」(読みはドーン)は6月21日にグランドOPEN。営業の様子が各種媒体で紹介されました。中央区民マガジンも6/23(水)の通常営業日に案内していただきました(メディア取材日は別件のため参加できず)。なかなか予約に空きが出ないような盛況ぶりだったので、OPENからひと段落しただろうこの時期に記事を公開します。
DAWNがOPENしたのは、首都高上野線の東側、数十メートル北上したら千代田区という区境に近い場所です。近隣の方は肉のハナマサだった場所といえば分かり易いでしょうか。
我々が利用したのはAエリア 「OriHime Diner(オリヒメ・ダイナー)」。
パイロットが遠隔操作する分身ロボット「OriHime」が接客してくれるお店のメインエリアです。要予約で75分制限の入れ替え制です。
我々のテーブルの担当パイロットは「のぞみん」さん。「こっちはどう見えるの?」「どこから操作してるの?」「パイロット歴は?」など注文する間も会話が弾みます。
「のぞみん」さんは都内某所からの操作ですがタイムラグもなく快適な接客でした。
一方で店内の混雑や感染防止策のアクリル板などの影響なのか、パイロットの音声が聞き取りづらいことがありました。この辺りは随時改善されていくと思います。
実際に注文したのはこちら。4人で伺ったので全員バラバラのものを。
お料理は彩りも豊かでレベルが高い!
コロナもあるのでシェアはしていませんが、全員「美味しい」で一致しました。メインはもちろんサラダに使われている野菜等も質の良さが良く分かります。
イチ推し! ロービーバーガー(2500円)
塩麹漬けマグロのポキライスプレート(2500円)
DAWN特製スパイスカレー(2500円)
スイーツプレート(1800円)
フード2,500円、スイーツ1,800円というと高く感じるかもしれませんが、この料理の質とテーブルごとに専属でオペレーションしていることを考えると十分なコスパだと思います。
説明するより見てもらった方が分かり易いので動画にまとめました。店内や接客の雰囲気も伝わりやすいのでまず見るべし!
※同席いただいた富永一区議にバリアフリートイレなどご説明いただきました。ありがとうございました。
Cエリア「CAFE Lounge(カフェ・ラウンジ)」は予約不要のカフェスペースです。ロボット要素はほとんどありませんが普通に美味しいオシャレなカフェです。席の構造から一人での利用をお勧めします。Aエリアに隣接しているのでここから雰囲気を伺うことが出来ます。
Bエリア「BAR & Tele-Barista(バー・アンド・テレバリスタ)」はまだ調整中(一般予約は8月からとのこと)だったので今回は割愛。でも期待のもてるたたずまいです。
スナックの文字が妖しく光る
分身ロボット「OriHime」の他にバリスタロボットなどもあります。「OriHime」もテーブルで接客するタイプやドリンクを運ぶタイプなど色々あります。
技術的な部分だけに注目しても十分に楽しめます。先ほどの「のぞみん」さんに聞いたところ、同ビル内に研究所もあるそうなので、見学ツアーなど今後企画してもらいたいです。
バリスタロボットは調整中
接客をするパイロットとは「OriHime」の無機質の表情越しに接することになります。なぜこんな無表情なデザインにしたのか聞いたところ、「無機質なほうがそのうちパイロットに見えてくる(意訳)」とのこと。
確かにロボットの表情に人間味がないので、時間が立つとだんだんパイロットのプロフィール写真が話している気がするんです。ここは目から鱗ポイントでした。
料理の事、DAWNのこと、パイロットの事、思い思いの会話が楽しめます。
パイロットが接客するAエリアは予約制なので予約した方はコンセプトを理解していると思いますが必ずお連れの方にも事前に説明してあげてください。
できれば公式サイトを詳しく読んだ方が色々な想いが伝わって楽しめると思います。
友達とのお茶会、仕事の打ち合わせよりも、障害者の社会活躍やロボットに関心がある人と集まった方がより楽しめると思います。パイロットを囲んで食事しながらワイワイ楽しみましょう。
このお店を語る上で重度障害者がロボットのパイロットであることは外せないでしょう。外出困難な方や寝たきりの方が「OriHime」によって働く場を得たということは素晴らしいことですが、重度の障害をもった方にフラットに接することが出来るほど、まだ社会は成熟していないのが現状です。私自身もそうです。
例えば、パイロットの障害のことや病気のことをどこまで聞いていいのか分からず戸惑った部分があるのも事実です。
ただ、そういったことも含め来店した方が「感じる・考えること」もきっと狙いの一つだと思います。公式サイトの言葉を借りれば「障害者と健常者の区別なく、出会い、語り合い、楽しむこと」の第一歩なのだと思います。
今のところ唯一無二のお店ですが少しずつ増えていくことを期待します。そしてその一店舗目が中央区日本橋であることも嬉しいですね。
分身ロボットカフェ DAWN ver.β
中央区日本橋本町3-8-3 日本橋ライフサイエンスビルディング3 1F
https://dawn2021.orylab.com/
地域企業・団体に協賛いただいてます
山下信治 (編集長)
中央区民マガジン編集長。その割に中央区に住み始めて10年程度の新参者。BABYMETALとコリドラスが心の拠り所。東京都板橋区出身。