これまで区の直営だった図書館ですが、指定管理者制度になることによって4/1から何か変わることがあるのでしょうか?これまで3回当マガジンの取材を受けてくれた日本橋図書館の藤掛館長にメール取材を行いました。以下がその内容全文です。
~ 日本橋図書館 館長へメール取材、そして「本の森ちゅうおう」は? ~
日本橋図書館
これまで区の直営だった図書館ですが、指定管理者制度になることによって4/1から何か変わることがあるのでしょうか?これまで3回当マガジンの取材を受けてくれた日本橋図書館の藤掛館長にメール取材を行いました。以下がその内容全文です。
以上です。利用カードや貸出しシステムなどの変更は無くそのまま継続されるので安心しました。
月島図書館
指定管理者制度になるもうひとつの図書館、月島図書館にも足を運び、受付の職員の方に「4/1から変わる部分はありますか?」と質問してみましたが、日本橋図書館と同様に「特に変更は無いので安心してご利用ください。」とのことでした。
また、日本橋図書館の藤掛館長は口頭で「これまで以上にイベントなどが開催されると思います。良くなるはずです。」ともおっしゃっていました。
今後どのような新しいカタチの企画やイベントなどが開催されるのでしょうか。期待したいです。
京橋図書館前での絵本読み聞かせ
指定管理者制度が始まる日本橋・月島図書館ですが、来年2022年4月から京橋図書館でも開始が決まっています。期間が定められており日本橋と月島が6年間。京橋が5年間です。つまり全ての図書館が指定管理者制度になる予定です。
図書館にお知らせの張り紙がされているわけでもなく、区報「区のお知らせちゅうおう」でもそのような告知はありませんでした。ですが、中央区議会でちゃんと審議され2020年10月15日の令和2年第3回定例会で可決されています。その時の会議録が中央区議会のホームページに保管されており、誰でも閲覧が可能です。
そして2020年11月15日発行の「区議会だより №247号」(下の画像)でも原案可決されたことが掲載されています。
区議会だよりNo.247号より
今回、中央区が指定管理者として指定したのは「(株)図書館流通センター(略称はTRC)」。
TRCは文京区大塚に本社を設ける会社。図書館の業務委託業界において大手であり、運営している図書館はなんと500館を超える実績があります。
「本の森ちゅうおう」完成イメージ図
京橋図書館ですが、現在建設中の新しい図書館「本の森ちゅうおう」に2022年6月に移転予定です。つまり「本の森ちゅうおう」は指定管理者がスタートさせることになるのです。
尚、京橋図書館だけでなく、区郷土天文館(タイムドーム明石)の郷土史部門も移転する予定です。
「本の森ちゅうおう」は地上6階・地下1階の多目的ホールやカフェも入る複合施設。場所は新富1丁目と八丁堀4丁目あたり。
建設中の「本の森ちゅうおう」(2021年2月撮影)
来年の6月完成予定とのことで、そろそろ塀越しに建屋が見えても良い気がしますが一向にその姿が現れません…。工事が遅れているのでしょうか?
全国的に公共の施設が民間の企業へ委託する動きが増えてきていますが、中には不祥事やトラブルが発生したりしています。中央区は大丈夫なのでしょうか?
前述した通り中央区議会で可決されましたが、可決に至るまでの委員会では各議員が区民目線で心配な点や気になる部分を各課の課長へ質問しています。
特に注目したいのが、2020年10月1日に行われた区民文教委員会の内容です。
高橋元気議員(あたらしい中央)が「何を解決するために指定管理者制度を入れるのか?」「TRCに選定した理由は?」「本の森ちゅうおうに集約される予定の地域資料、郷土資料の保管・管理体制は?」「住民説明会や指定管理者に変わるという告知をしなかった理由は?」などを質問しています。
奥村暁子議員(日本共産党)は「長期的な運営が難しい」「専門職員の養成が困難」ということや、指定管理者制度を導入している自治体で過去に起きたトラブル、職員の賃金などの労働条件に対する質問をしています。
これらの質問に対し、各課の課長が質問に対する回答を述べていますので、ぜひ会議録をご参照ください。
編集部ユキイデの息子(6歳)は絵本が大好きで、0歳のころから毎日必ず寝る前に読み聞かせをするのが習慣になっています。日本橋図書館がオススメする絵本は本当に素晴らしく、自分自身も心に残った絵本が沢山あります。指定管理者になり選書が変わってくるのかなぁ…?という不安もありますが、それ以上にイベントが増えたり、本の森ちゅうおうには大きな期待を寄せています。新しく図書館で働く人にとっても「中央区の図書館で働けてよかった!」と思えるようになれば理想ですね。
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