まず目にとまるのがこの新聞の一面。津波に飲み込まれ、家が水の上で燃えているという、信じられない光景です。「宮城県 震度7 大津波」。まだ被害の全貌が見えず何が起こったのかわからない人々は、この新聞を見て力が抜けたに違いありません。未だに何度見ても恐ろしい光景です。
~ 仙台の地方紙「河北新報」と写真で当時の様子を振り返る ~
展示会場は7階の角
震災翌日の新聞一面見開き
まず目にとまるのがこの新聞の一面。津波に飲み込まれ、家が水の上で燃えているという、信じられない光景です。「宮城県 震度7 大津波」。まだ被害の全貌が見えず何が起こったのかわからない人々は、この新聞を見て力が抜けたに違いありません。未だに何度見ても恐ろしい光景です。
当時の新聞と写真が展示
「河北新報」がおよそ半年間分閲覧できる
展示されている新聞は仙台の地方紙「河北日報」。震災前日の2011年3/10からおよそ半年間分が閲覧可能です。この資料は日本橋図書館がもともと保管していたものでは無く、中央区在住の山﨑さんという方が初任地の宮城県で被災。震災の日から新聞を大切に保管、九州・東京と転勤しながらも「あの日から」の宮城を伝える紙面を持ち続け、震災後の現地の姿を改めて知る機会に寄与できればと、日本橋図書館に寄贈することを決意したらしいです。
参考文献も多く展示
新聞・写真の展示だけでなく、日本橋図書館が所蔵する東日本大震災の記録や、防災に関する図書資料も合わせて展示されています。
絵本や児童書コーナーも
「あの日~おおつち保育園 3・11~」(写真右)
特に考えさせられた絵本が「あの日 ~おおつち保育園 3・11~」。幼稚園児9名が命を落とした「おおつち保育園」の震災時の様子を描いたものです。
震災直後に子どもたち、大人、ご老人、みんなが津波から必死に逃げる様子が克明に描かれています。避難所でのシーンでは、助かった子どもたちが津波に飲み込まれてしまった9名のことを恐る恐る話します。その言葉と気持ちの葛藤には、本当に胸が痛く・苦しくなりました。
入口パネルには当時の日本橋図書館の様子も
棚が崩れ床に本が散乱した様子や、壊れてしまった機器の写真。日本橋図書館も相当な揺れだったことがわかります。
映画観賞会「あなたはあの日をどう伝えますか」
この展示会にあわせて震災の日、3/11(木)に映画観賞会が開催されます。
東日本大震災映像DVD2014年版
「あなたはあの日をどう伝えますか~宮城・石巻地方沿岸部3年間の記録~」
上映日:3/11(木)5回上映予定
①10:00、②正午、③14:00、④16:00、⑤18:00
いずれの回も同じ内容。上映時間30分、各回10名程度(先着順)
未曽有の災害からまもなく10年を迎えます。当時ユキイデは日本橋茅場町に勤務。鉄鋼会館という、聞いただけで頑丈そうなビルの5階でしたがとても揺れが大きく、複合機(コピー機)が飛んできてびっくりし、すぐに机の下に隠れました。
揺れがおさまったころ窓の外を眺めると、向かいのビルが大きく揺れ動き、遠くに見える東京駅付近に建設中だった高層ビルの上のクレーンのフックが大暴れしていました。まるで映画を観ているようでした。
坂本町公園に避難した時には既に周辺で働くオフィスワーカーたちが沢山集まり、余震が来るたび公園内から悲鳴が上がっていました。怯える人達の気持ちを落ち着かせようと、隣の日本橋消防署の消防士たちが拡声器を使って優しい声をかけてくれました。その時に安心した気持ちは今でも忘れません。
消防士の様な「常に何が起こるかわからない」という心の備えが大事で、震災は必ず来るものと捉え、防災の意識を各々で高めなければならないと思います。この機会に日本橋図書館の展示を見に行き、街の防災拠点などを再確認してみてはかがでしょうか。
日本橋図書館
住所:中央区日本橋人形町1-1-17 日本橋小学校複合施設6・7階
電話:03-3669-6207
開館時間:月~金曜日 9:00~20:00
土曜日 9:00~19:00
日曜日・祝日 9:00~17:00
※3/25(木)、4/12(月)は休館日です
https://www.library.city.chuo.tokyo.jp/info?3&pid=1639
中央区の防災パンフレット等一覧(中央区ホームページ)
https://www.city.chuo.lg.jp/bosai/bosai/panfutouichiran.html
中央区防災マップ(PDF)
https://www.city.chuo.lg.jp/bosai/bosai/panfutouichiran.files/201703bousaimap.pdf
地域企業・団体に協賛いただいてます